2011年11月13日更新

整列可能定理とZornの補題

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定理次の命題は同値

  1. 選択公理
  2. 任意の集合Xは整列順序付け可能 (整列可能定理)
  3. 空でない順序集合Xが「任意の部分全順序集合には上界が存在する」を満たすならば,Xの極大元が存在する (Zornの補題)

証明(1⇒2)
Xを集合とする.Xが整列可能である事を示す.Xが有限集合ならば簡単であるから,Xは無限集合であると仮定する.アレフアレフで,¬アレフ≦|X|となるものが存在するので,その様なアレフのうち最小の物をとる. 仮定をA := P(X)\{∅}に適用して,選択関数 f: A→X を得る.Xに含まれない元∞を用意し,写像g:アレフ→X∪{∞}を

で定義する.¬アレフ≦|X|であるから,g(γ)=∞となるγ∈アレフは存在する.そこで,その様なγのうち最小のものをとる.するとgをγ上に制限してできる写像γ→Xは全単射である.よってこれによりXを整列する事ができる.

(2⇒3)
仮定により,ある順序数ηを使って X = { eν | ν<η } とXを整列する事ができる.Xの元からなる列{aν}νを次の様に定義する.

(i)ν=0のとき.a0 := e_0.

(ii)ν=α+1と書けて,aαがXの極大元のとき. aν := aα.ここで帰納法を終了する.

(iii)それ以外のとき.{ aβ | β<ν } はXの全順序部分集合である. よってZornの補題の仮定から,その上界eγ∈Xが存在する. そのようなeγのうち,添え字γが最小となるものをaνと定義する.

この定義はある順序数ξで止まる.このときそのaξがXの極大元である.

(3⇒1)
{X_λ}_{λ∈Λ}を非空集合の族とする.

A:={(Γ, g)|Γ⊂Λ, g:γ→∪_{λ∈Γ}X_λ, g(λ)∈X_λ}

を考える.A上の順序関係≦を

で定める.B⊂Aを部分全順序集合とするとき

Γ':=∪_{(Γ, g)∈B}Γ,  g':=∪_{(Γ, g)∈B}g

と定義すると(Γ', g')∈AはBの上界である.即ちAはZornの補題の仮定を満たす.故に極大元(Γ, f)を持つ.もしΓ≠Λであれば(Γ, f)が極大であることに反するのでΓ=Λ.この時 f: Λ→∪_{λ∈Λ}X_λ は選択関数である.

おまけ

(2⇒1)
{X_λ}_{λ∈Λ}を非空集合の族とする.整列可能定理により∪_{λ∈Λ}X_λを整列し f(λ) := (X_λの最小元) とすれば fが選択関数である.

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